無駄に几帳面な行動記録

他、心にうつりゆく  よしなしごとを  そこはかとなく

無駄に几帳面な男の手術 手術~退院編

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さて3回目にしてようやく手術当日にたどりついた。朝一で先生が来て、その後は定期的に看護師が来る。午後からは手術でいよいよ仕事できなくなるから、午前中は、仕事(PCでメール対応)&読書。手術時間が近づいてくるとそれなりに緊張してくるが前の手術が延びているとの連絡を受け、ギリギリまで仕事(メールがたまって後であくせくするのが嫌なのよ本当に)、時々読書。でついに15時お呼びがかかる。

 生まれて初めての手術室は医療ドラマをよく見るので興味津々。看護師&麻酔医が4,5人周りに来て、服を脱がせてくれたり、ベッドに固定したりしてくれる。手術室でかかっていた音楽はクラシック。これ医療ドラマでもそうだったとプチっと興奮!

 そしていよいよ全身麻酔の説明。「今から、点滴に麻酔薬を入れます。ちょっとピリピリするかもしれません。」たしか、このような説明を受け、「なるほどね。で、いつから麻酔が効き始めるんだろう」と思っていたら、次に覚えてるのは「吉岡さ~ん、手術終わりましたよ~、痛いところないですか?」って声。

!!! マジか! 本当に秒で意識を失うもんなんだな。サスペンスで犯人が登場人物に布に浸みこませたクロロホルムをかがせた途端意識を失うってシーン見てきたけど(あんな風にうまくいかないみたいだし、危険なので良い子のみんなは絶対にやってはダメらしい)正にあの位の速さ!それと浮かんできたのは、この作品。

 

 

 

                出典:ジョジョの奇妙な冒険 56巻(1998年) 集英社 :荒木飛呂彦 

 

おほっ~! 荒木先生、超絶見事な比喩でっ!!! 僕の麻酔が意識が飛び、次の瞬間には目が覚めていることを言い表してっ!!! いるっ!!!

先生に痛くはないか?と聞かれ、「今の痛みが3ならば、入院時コロナの抗原検査を受けた痛みが5です。」と答え軽く笑いを取る僕。そして次に「あの~輸血ってしたんですか?実は僕、献血ずっとしていて輸血するとできなくなるって聞いたんで」と突然の質問。「輸血はしてないですよ。安心してください。献血しているんですね。ありがとうございます。」と言われ、ああ、そうか献血は病院にとってはありがたいことなわけか。実際に使用するのは病院だもんね。お役に立てて光栄です。

 ここまでは、意識はっきりしてるじゃん俺!と思ったけど、その後の1時間位はぼんやり。嫁に金庫の鍵を渡してもらったことと、ベッドで病室に運ばれたこと位しか覚えていない。嫁に会ったら、「Hey! You! 無事生還したよ。吉岡一蛍2.0になって戻ってまいりました!」って言おうと思ってたのにそんな余裕はなかった。チェミルク。

 病室に着いてからもしばらくボーっとしていて、ようやく意識がはっきりして来た頃、看護師さんと会話、明日朝まではベッドから動いてはダメと言われる。僕の手術は腹腔鏡下手術ってやつで、へそとその周辺に合計穴を3か所開けたので腹に力を入れると痛い。想像以上に痛いのでダメと言われなくても動きたくないが、流石にこのままだと暇すぎるので、スマホを取ってもらい、家族と仲間に報告(仲間にはほぼ話してなかったのでサプライズ報告)と仕事のメールチェック(まあよくやるよな俺も。運悪く結構メール来ていてテンション落ちた)。初めての状況に興奮したのかその日は眠れず1時過ぎまで眠れず(いつもは23:30には寝てる)。

 さてここからは巻いていきます。翌日起きたら、痛みは落ちていたので、仲間からもらったLINEの返事とか、高校仲間と毎年やってる忘年会のお知らせをして、お昼前には心電図とか酸素投与のマスクとか尿道カテーテル(!)とオムツを外してもらう。ポピュラーな手術と聞いてはいたが、想像以上だったな~としみじみ。

 痛みも大分引いてきたので、2時間程仕事(あなたも仕事中毒ねえ)、と無駄に几帳面に「鼠経ヘルニアクロニクル」をまとめ、ブログを書きあげたらもう17時!その後はゆっくりTVを見たり、読書をしたりして寝て、翌日朝無事退院。

 人生初めての手術で、興味深いことだらけだったけど、ゆっくり寝れないし(何気に緊張してたのか?)、手術後は痛さが続くしで大変だった。

 そして最後にお医者さんだけじゃなく、看護師さんや掃除・食事配膳のスタッフ、事務のスタッフ、他病院関係者皆さんもリスペクト。病院だけじゃないけど、主役を支える他の方々も頑張ることで成り立っているんだな~と、センチメンタルジャーニーな感想で3回に渡った入院体験記はおしまい。

                                  吉岡 一蛍