約2年前、草抜きピンセットという無駄に几帳面な男にとっては、この上なく素敵な道具を見つけた。
今も飽きることなく、定期的に家の周りの砂利に雑草がニョキニョキ生えて来てはプチプチっと取って、無駄に几帳面欲を満たしているのであるが、昨年末におかんから連絡が来て、お墓の周りの砂利に雑草が生えて来たから抜いてほしいと頼まれた。
夏にもやったのを思い出し、お墓は日当たりがいいから、その時は高さ20㎝以上の雑草がたくさん生えてきて凄かったなあと話すと、冬だから数は多いが小さい草だった、とおかん。
「もしや?」と思い、掃除当日、草抜きピンセットを持参しお墓に到着すると、ぐおおおおおおおっ! 無駄に几帳面欲を満たす草抜きピンセットで抜くのにちょうどいいミニ雑草がたくさん生えているではないか。
抜いてはゴム袋に入れ、抜いては入れ真冬の寒いのも忘れ無心で抜いていった。「ゾーンに入った」ってこういうことを言うのか! そして、お墓周りの砂利には文字通り草が1本も生えていない状態に。
で、わたしゃ面白いので抜いた雑草の数を数えていたのだ。その数
387本!!!
これを40分かかってやったから、1本あたり6.2秒かかったわけか。だからなんだって感じだが、無駄に几帳面な男はこういう計算も思わずしてしまうのだよ。とにかく、達成感しかない。
いや、しかし楽しかったな。夏は草抜きピンセットの出番はなさそうなので、冬と春は覚えておき、率先してお墓の雑草抜きをすることにしよう。
吉岡一蛍